建築照明

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照明の役割・あらゆる可能性

照明は建築物を構成する建材の一つであり、暗い場所を明るくするという役割を持ちます。
一方、その空間に滞在する人の動作や心理に影響するという不思議な役割も兼ね備えています。
近年では照明が人に与える印象の変化が注目されており、特に光の色は私たちの気持ちに作用することが証明されています。

例えば、白色照明はどこか無機質で冷たい印象を与えることがありますが、対して暖色の照明は温かみのある印象で、気分を落ち着かせたりします。
その視認性の高さから、学校やオフィスでは白色照明が主流ですが、マンション、アパートなどでは暖色の照明が使われることが多くなっています。

あるいは、白々と均一に明るいコンビニエンスストアとキャンドルの灯で雰囲気を演出したレストランを比べて想像してみてください。
同じ照明といえど全く異なる役割を持ち、与える印象が異なることがお分かりいただけると思います。

光を置くという考え方

近年の照明として主流となっているダウンライトや間接照明は、「光を置く」という考え方でデザインされている照明だと言えます。

出来るだけ大きくて明るい照明を真ん中に一つ置いて辺りを照らすという照明計画が行われることもありますが、この場合、光から離れれば離れるほど暗くなり、場所によっては十分な明るさを確保できなくなる可能性があります。
それに対して、小さな光であっても分けて配置することで空間に応じた演出をすることが可能です。光の明るさや色温度、配光角度などを場所に応じて選択し、空間を光で演出しながら必要な明るさを確保することができます。

また、壁面や植物を照らすことで、光の面積が増え、より明るさを感じられるようになります。このように照明の演出方法を一つ工夫するだけで、今までは暗く感じられた一角も明るく感じられるようにすることができるのです。

Kind of the Architectural lighting 建築照明の種類

パネル照明

壁面・床面・天井面など様々な場所に設置可能なパネル照明。
面全体が発光するため、より明るさを感じられる照明です。表面材のテクスチャの選び方によって空間に与える印象を自由に変えることができます。

アクセントライト

特定のポイントを明るく照らすアクセントライト。
陰影の中に一点明るさを投入することで視線を誘導し、空間の雰囲気を自在に演出します。

間接照明

造作等に照明器具を組み込み、壁や天井に光を反射させて空間を演出する技法。
光の眩しさを抑えつつ、建築物の素材感を際立たせ、空間に奥行や柔らかなニュアンスを与えます。

ウォールウォッシャー

壁面へ光を照射する機能に特化した専用の照明を用いて、壁の素材や存在感を強調する演出方法です。